【回想シーン】
私は新生活を始めようとわずかな現金をもって思い切って田舎町から大阪に出てきました。
まずは住むところをを決めてから仕事を探そうとのんきに不動産屋さんに部屋探しに行きましたが、そこでは驚きの言葉が。
「仕事も決まってないのに貸せる部屋はありませんよ。」と・・
トホホです・・新生活の出鼻をくじかれました。
そこで私は「寮完備」限定で仕事を探した思い出が今でも忘れられません。
あのとき部屋を借りれていれば選べた仕事もあったのに・・(なんて若かった自分の言い訳ですが。)
今思えばあんな経験をか自分が関われた方にしてほしくないという思いもあって今も不動産業界で頑張れているのかもしれません。
【当時の私】を下記では【太郎君(20歳、無職)】とさせていただきます。
余談でしたが、安心してください、借りれるお部屋はありますよ。
大阪市内における賃貸マンションの審査の種類に関して簡単に種別分けしてご説明したいと思います。
住みたい街ランキング、住んだら穴場だと思うランキングで上位にはいる難波エリアや大国町エリアがある浪速区を参考に書かせていただきます。
例えば弊社が店をかまえている浪速区に関していえば、太郎君でも全体の約7割のマンションに契約させてもらえる可能性がありました。
約2,000棟あるうちの1,400棟から賃料や条件を伝えて選べたわけです。
まず第一に契約に保証人が必要かどうかで契約できるお部屋が絞られます。
1、保証人必須 (全体の70%ほど)
年齢、職業、保証会社加入の有無を問わず、契約するには保証人は必ずつけてくださいという家主のマンション。
2、保証人無しで契約可能 (全体の30%ほど)
契約者様の支払い能力を証明ができれば、または保証会社加入していただければ入居してくださいという家主のマンション。
※保証人無しの場合は緊急連絡先がお一人は必須です。
この段階では太郎君には保証人となってくれる両親がいたので選べるマンションが絞られることはありません。
以前のブログで保証人がついても保証会社に加入するということはご説明しましたが、保証会社は大きく3種類に分けることができます。
①信販系(エポスカード、アプラス、ジャックスなど)
全体の30%ほど
②LICC系(全保連、近畿保証、ジェイリースなど)
保証会社一覧全体の50%ほど
③独自系(日本セーフティ、パブリックアソシエイツなど)
全体の約20%ほど
の3つに分類されます。
①は基本、保証人なしで審査通ります。保証人の有無より契約者の内容で審査されるということです。
クレジットカードの審査のノウハウを活用して、家賃の支払い能力などを審査していると考えられます。
また、CIC、JICC、JBAなど、ローンやクレジットカードの審査で利用される個人信用情報センターの情報を、正式に照会できる保証会社です。
<合否の印象>
・クレジットカードお持ちならOK
(過去に信用情報に事故があるとNG)
・社会保険の有職者ならほぼOK
・国保の有職者は50:50
・無職、生活保護はNG
②は全国賃貸保証業協会に加入してる会員同士が下記情報を参考にして各社の審査基準で審査しております。
氏名、生年月日、旧住所、電話番号、免許証番号等の個人特定番号、保証対象物件名・部屋番号、保証対象物件住所、保証開始日、月額賃料、保証終了日、入金額、代位弁済残高など。
契約者の職業、勤続年数、引っ越し理由、保証人有無、保証人の収入など全体的なバランスを見て判断しているように考えられます。
<合否の印象>
・契約者が社会保険の有職者なら保証人なしでもOK
・契約者が学生やフリーター、無職でも保証人が親で支払い能力がしっかりしている場合はOK
・契約者がフリーター、保証人がパートや年金受給は50:50
・LICC保証会社で過去にトラブル(滞納賃料未精算、強制退去など)があるとNG
例えば基準点を80点として
社保ありの有職者90点
社保無し有職者50点
厚生年金は50点
国保年金、フリーター20点~30点
無職は0点(預金残高提出により20点)
など点数制でその合計が基準点に達していたらOKと考えるとイメージしやすい。
例)契約者:無職 0点
保証人:社保有の有職者 90点
合計 90点で審査OK
③は他社と情報は共有しておりません。
なので①や②で審査落ちたとしても通る可能性が高いです。
カード情報なども見れませんし、中には承認率95%という会社もあります。
<合否の印象>
・契約者が有職者、もしくは有職者の保証人をたてさえすればOK
・無職でも預金通帳の残高で支払い能力をしめせばOK
上記の1と2、①~③の組み合わせで部屋が種別されますが下記パターンの例だとどれだけの建物から部屋を選ぶことができるでしょうか。
【25歳、社保あり正社員、保証人は親で自営業(社保無し)の場合】
どの組み合わせでもOK、2,000棟すべてから選べます。
【23歳、無職、保証人は親で社保あり正社員の太郎くんの場合】
1と②、③、2と②、③の4パターンで1,400棟から選べます。
【29歳、フリーター、保証人は親で国民年金受給の場合】
1と②と③、2と③の3パターンで1,100棟から選べます。
【50歳、公務員、保証人は身内がいないため無しの場合】
2と①~③の3パターンで600棟から選べます。
【40歳、無職、カードブラック、保証人なしの場合】
1と③の1パターンで120棟から選べます。
公務員の方でも保証人がいないだけで選べる部屋が少なくて、無職の方でも保証人さえいれば選べる選択肢は多いのかと矛盾を感じるかもしれませんが、今はまだよくあるケースです。
※また選べるといったのは、借りれるとは別です。
太郎君が身の丈を超えた賃料12万の2LDKの部屋を借りることなどは難しく、審査結果に関しては太郎君の収入(支払い能力)が賃料の支払いに見合っている前提ですので、1,400棟から賃料、管理費込みで5万円くらいまでが妥当だという場合は賃料相場が7万前後の浪速区では実際に借りれるのは全体の1割くらいの中からといったところです。
ただ今後はキャッシュレス化がすすみ保証会社も信販系の割合が増えてきますので、「家賃滞納歴があっても借りれるんだ。」「無職でも借りれるんだ。」と安易に考えると今は良くても数年後に引っ越す時が大変ですのでお気を付けください。(^o^;)
前述までは選択肢の幅についてご理解いただけたかな?と思いますが、気に入ったお部屋の審査が通るかどうかが気になりますね。
仲介業者も、家主も契約成立してはじめて商売が成り立つので、是非ご入居いただきたいところですが、入居後に滞納やトラブルになるのは避けたいために事前に入居審査が必要となっております。
では「入居審査」っていったいどんな流れでされていて、どうしたら落とされやすいのかご説明させていただきます。
【審査の流れ】
1、仲介会社で内覧、申込書記入
2、保証会社審査
3、管理会社の社内審査
4、家主審査
【申込者がしてはいけないこと】
1、仲介業者にて
入居審査は不動産屋に行った時点で始まっていると思ってください。
仲介業者は管理会社や家主に部屋を紹介させてもらっている立場で、信用をなくせば次回から取引をしてもらえない可能性があります。
せっかく入居者様を紹介したのに「御社から紹介の入居者が毎回滞納する。」「入居してすぐ無断でペット飼いだした。」など信用をなくしては意味がないのです。
家主や管理会社と面談などない限りは実際に契約完了までに入居者と面と向かえるのは仲介会社だけです、その仲介会社への第一印象は審査の中でかなり割合が大きいと思っていただいていいかと思います。
なのでここで印象が悪いと次で審査を頼む保証会社が審査が厳しいところの加入をすすめられてしまう可能性があります。
逆にいえば、ここで印象を良くしていただければ審査が通りやすくなるよう管理会社や家主に進言してくれたり、審査のゆるい保証会社をすすめてくれるなど有利に働くでしょう。
嫌がられる例
・威圧的な話し方をされる方
・過度な条件交渉を要求される方
・予約の時間を大幅に遅れるなどルーズな方
・スリッパのまま和室に上がるなど部屋を大切にしない方
また仲介業者も審査が通り、契約にいたってやっと仕事になりますのでできれば審査を通したいと思うのも本音です。
審査も含めた最適なお部屋をご紹介したいと仲介業者は考えてるところへお客様にされると困ることが「隠し事」と「嘘」です。
申込書に書いた情報は信用機関やLICC内で記録が残るので、次回借りる際に相違があると審査落ちやすいなど不利なこともあります。
特にアリバイ会社の利用は絶対にNGです。
もしもアリバイ会社の提案をするような仲介会社があれば、そこでの契約はやめておいた方がいいかもしれません。
隠しておきたいような過去の滞納歴の有無、勤続年数が短いけど大丈夫かな?などの心配事も、最初から担当さんに伝えてしまった方が部屋の提案や審査に関しては結果的にいい方向へ進むはずです。
2、保証会社にて
ここでは仲介会社や管理会社から送られてくる申込書類(申込書と身分証)をもとに保証委託契約が可能かの判断をします。
「3種類の保証会社」で簡単には基準のご説明はさせていただきましたが、そこに当てはまっているのに審査に落ちている方の印象です。
(審査落ちの理由は絶対に公表されませんので私の印象です。)
a、収入と申込物件の賃料が見合っていない。
賃料が月収の3分の1が目安と言われています。
(ルームシェアの場合は2人の収入合算で見てもらえることが多い。)
b、本人確認の電話対応が悪い
本人、保証人ともに本人確認でお電話が入ることが多いです。
c、勤務先情報などに嘘がある。
嘘を見抜くのが保証会社の仕事でもあるので、事前に仲介会社の担当に正直に伝えて部屋を選ばれることをおすすめします。
先ほども書きましたがアリバイ会社は利用しない方が良いです。HPだけでなく在籍確認や勤務先住所まで確認にいく審査担当さんもいらっしゃいます。
3、管理会社にて
保証会社の審査が承認となれば、ここではほぼOKといったところです。
本人電話確認を再度される会社さんもありますが、駐輪場が必要か、ペットがいればサイズや種類など社内規定にそっているかなどの最終確認して家主が希望される入居者の内容か判断していきます。
NGとなりかねない例
・ペットのサイズが規定外なのに隠しておく
・安易な仮申し込み
(1度キャンセルして、やっぱり借りたいという場合にNG出されるケースがあります。)
・契約時必要書類を出し渋る
無事に審査が通り契約をすすめるにあたって、契約書にサインをすればOKというわけではなく別に提出する書類があります。
家主や管理会社により追加もありますが基本的にこちらになります。
【契約者の必要書類】
※住民票の写し
こちらは本人確認に必要となります審査時に身分証明書の提示はしますが保険証などだけでは本人になりすませる可能性があります。
住民票は身分証に記載のない内容まで記載がありますので契約者本人であると確認ができます。
こちらは3ヶ月以内に取得した原本が必要です。
※顔写真
万が一、鍵をなくしてしまった場合や室内の設備不良など現地確認する場合など、契約者と立会いする際に本人確認で必要になります。
保険証や、住民票の提出だけでは本人か確認できないからです。
顔付身分証のカラーコピーでOKという場合もあります。
この写真も最近(できれば3ヶ月以内)に撮ったものが望ましいです。
※所得証明書
申込書に記載の年収に間違いがないかの確認のため。
・源泉徴収票コピー
・直近3ヶ月分の給与明細コピー
・納税証明書
・確定申告書 など
【連帯保証人の必要書類】
※印鑑証明書
基本的に保証人様が契約に同席することはなく、郵送でのやり取りになるケースもあります。
契約者が勝手に保証人の実印を押してしまうなど、契約後に「私はサインしてない」「保証人になったつもりはない」なんて言い訳ができてしまいます。
しかし印鑑証明書と実印が押された書類が揃えば保証人本人が捺印したと信用性が高くトラブルにはなりません。
こちらは3ヶ月以内に取得した原本が必要です。
長くなりましたが、まずは仲介会社のスタッフに包み隠さず現在の状況をお伝えしていただければいいのではないでしょうか。
審査に不安がある方にも、審査通る可能性が高いお部屋の中で最適なご提案をしていただけると思います。
なんば、大国町でお部屋探しは地域密着の大国住まい
株式会社ダブルジェイシー
大阪市浪速区戎本町1-5-20
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