
その退去時費用 支払うのちょっと待ってください!
全国の消費生活センターへ直接寄せられた相談のうち、データベース(PIO-NET)に登録された「借家」「賃貸アパート・マンション」に関する相談件13,000件ほどあるとされています。その中でも、上位を占めているのは、退去時の清掃代についてです。
◎退去時に想定していなかった高額な清掃費用(ハウスクリーニング代)を請求された
◎敷金が1円も返ってこないどころか追加請求された
などの原状回復にまつわるトラブルとなっています。実際に弊社にもかなり多い相談です。そもそもなぜ、このようなトラブルに発展してしまうのかですが、今退去立ち合いを外部に委託しているオーナー様が増えてきました。できるだけ清掃費用を多く回収する ことを目的とし、不当な請求をしてしまう業者が存在していることが大きな要因だと考えています。ただ、借主側に正しい知識がないと、それが不当なのかどうか分からないですよね。なので、今回は不当な請求を受けないように、退去時清掃費用に関して解説します。
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原状回復や通常の損耗とは何か?

退去費用の話をする上で、まず理解しておきたいのが【原状回復】です。
原状回復と聞くと、入居したときの状態に戻して返さないといけない…と想像する方も
多くいらっしゃいますが…..実際にはそういう事ではございません。
分かりやすくいうと『借主の故意・過失によって生じた損傷をもとに戻すこと』です。
※意図的に穴をあけたり、注意不足起きた傷汚れのこと
通常の使用によって生じた損耗や、経年劣化については原状回復の義務はないです。
なぜなら、経年変化・通常 損耗の分は、賃借人は賃料として支払っているという考えだからです。
通常の損耗で分かりやすいものをあげると、
・家具を置いていたことによる床のへこみ
・冷蔵庫裏の電気ヤケによる黒ずみ
・日焼けによるフローリングの色褪せ
などです。
よくある質問で、
カレンダーをつけるために壁に穴をあけたんですが大丈夫ですか?と聞かれる事がありますが、画鋲やピンの穴(下地を傷つけていないもの)でしたら基本的には通常損耗の範囲内です。
逆に
・タバコのヤニ汚れ
・ペットがつけた傷や臭い
・普段の手入れを怠ってできた汚損
具体的な所でいうと、普段の手入れを怠ってできた浴槽のカビや著しいガスコンロや換気扇の油汚れ等に関しては、退去時費用の請求対象になってしまいます。
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故意・過失があった場合の費用負担について

故意過失があった場合でも、その費用を全額負担しないといけないのか というと…基本的にはそうではございません。例えば、借主側の過失で壁に傷をつけてしまった場合でも、新品で交換費用を全額支払う必要はないんです。
なぜなら、通常損耗の分が賃貸借契約期間中、賃料に含まれ支払っているのに、明け渡し時に過失があったとは言え、二重で請求されるということは、費用負担の配分について合理性を欠く事になるためです。例えばクッションフロアや壁紙は、耐久年数が6年程度とされており、6年経過すると、残存価値が1円ほどになると言われています。なので、6年住んでいて、壁に傷をつける過失があったとしても、全額費用負担になるということは基本的ございません。
では、6年住んだら故意過失でかなり汚損させてしまった場合でも1円しか払わなくていいのか というと、実際はそうでないケースもあります。
◎契約書の特約事項で別途取り決めがある場合です。
多くの契約書に記載しているのでよく目にしますが、例を挙げると【タバコの汚損やヤニ等は経年劣化を考慮せず全額借主負担とする】等です。
◎汚損の程度がひどく、次の入居者に貸し出せる状態ではない場合、施工費用が必要になる場合があります。
また、そもそも経年劣化が考慮されないものもあります。それは耐久年数という考えがないものです。襖紙や障子紙、畳表といったものは、経年劣化が考慮されません。理由は、『価値の下がる資産』というより、メンテナンスを繰り返しして使用するものだという考えだからです。
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契約の際に注意すること

これらを踏まえて不当な請求をされないように、注意するポイントをいくつかご紹介させていただきます。
◆契約書の特約事項の確認
今まで説明した清掃費用については国土交通省が定めた
【原状回復をめぐるトラブルとガイドライン】をもとにお話ししておりました。
しかし、賃貸借契約は、「契約自由の原則」によって、強行規定(契約の内容を規制する規定)に反しない限り、当事者間で内容を自由に 決めることができます。
なので、特約の内容が許容できるものなのか判断することが重要となります。
◆入居時のチェック
まず、入居したらすぐに現状ついている傷や汚れがないか確認しましょう。
退去する際に自分がつけた傷じゃないのに、指摘された…なんて事も聞いたことがあります。
なので、写真で撮って管理会社さんに共有しておくか、チェックシートを渡される時があるので、必ず期限内に提出するようにしましょう。
◆退去立ち合いの際の注意ポイント
ここが一番重要になるのですが…
◎1つ目は火災保険の活用です。
賃貸を借りるときに火災保険に入る必要があるのですが、
加入している保険のプランにより異なりますが、お部屋につけてしまった傷が、
保険の対象になることがあります。
例えば
・子ども遊んでいて窓ガラスが割れてしまった
・家具を移動させた際に床や壁に傷をつけてしまった
・水漏れをお越して床が腐敗してしまった などです。
◎二つ目は、ガイドラインで最終確認です。
原状回復をめぐるトラブルとガイドラインが国土交通省からでておりますので、
指摘された部分があれば、それが正当な請求なのかガイドラインでチェックしましょう。
言われるがままその場でサインしてしまって払う事になってしまった・・・という相談は弊社にもかなり多いです。
その場で判断できない事は一度落ち着いて確認したうえでサインするようにしましょう。
◎3つ目は退去立ち合いの前に必ず自分で清掃しておきましょう。
ハウスクリーニング代を支払っているのに、掃除をする必要があるのか?
と思う方もいらっしゃるかと思いますが、
ある程度綺麗にしてくれているお部屋と、全く清掃もしていないお部屋では
全くもって印象が異なります。
例えば、同じ傷をつけてしまった入居者同士でも、オーナー様によっては
『他の部分は、綺麗にしてくれてるし、これくらいは許容しよう』
という気持ちになることは実際少なくありません。
同じ理由で、退去立ち合いの際に高圧的な態度をとっていたり
入居期間中に迷惑をかけてしまうような行為は避けましょう。
まとめ
大国住まい スタッフブログ編集部
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