天王寺ってどんな街?街ぶらしてみた
"天王寺"とは?
皆様ご存知、日本一高いビルである「あべのハルカス」がございます。
あべのハルカス
天王寺は、大阪の主要な駅としては梅田・難波に次ぐターミナル駅となっており、JR・地下鉄・阪堺線(路面電車)、また、駅名は異なりますが隣接して近鉄線(阿部野橋駅)の4つの路線があります。
天王寺駅周辺といえば、商業施設も多く「お買い物をする街」というイメージを持つ方もいられると思いますが、住宅街や歴史のある施設も多数あります。
今回は天王寺駅の南西、南東、北東、北西の4つのエリアに分けて見ていきたいと思います。
南西エリア
天王寺の南西部は昭和51年に始まった阿倍野再開発事業によって、高層マンションや商業施設が並ぶ街並みになっています。
かつては木造住宅や個人商店が立ち並んでいたこのエリアを、「大阪市の南の玄関口」にふさわしい姿に変えようという大阪市の政策で、古い住宅や店舗約2,700軒が密集する土地の買収と開発が始まりました。
しかし2,700軒という膨大な数を前に土地の買収は難航、一時は63階建て高層商業施設を作る計画があったものの、核店舗として出店を予定していた大手百貨店が経営破綻ののち撤退、代わりに参入の意向を示したアメリカの大手企業とも話がまとまらなかったため、大幅に計画を縮小して6階建て商業施設「あべのキューズタウン」が開業しました。
そうして大きく損失を出した再開発事業ですが、広い道路や歩道、公園などの敷設は現在の市民の生活を支える基盤になっています。
金塚ふれあい中央公園
あべのキューズモールの裏手には「湯処 あべの橋」という温泉施設があります。
元々は「阿倍野橋温泉」という名称だったのですが、再開発事業にともなって55年の歴史に幕を閉じ、移転・再開店して現在の形になったようです。
湯処 あべの橋
南東エリア
北東エリア
昼の裏天王寺
北西エリア
園内にはてんしばをはじめ、慶沢園と呼ばれる庭園、天王寺動物園や植物温室、そして2023年現在は閉館中ですが大阪市立美術館など多くの人気スポットがあります。
園内入ってすぐにある「てんしば」は2015年にできた人気のエリアで、カフェやレストラン、フラワーショップなどがあります。
芝地になっているのでピクニックなどもでき、ボルダリングやアスレチックができる施設もあるので、大人から子供まで楽しむことができます。
フェスなども開催しており、盛り上がりを見せています。動画撮影時にはてんしばフリューリングスフェストというドイツビールのイベントが開催されており、賑わっていました。
てんしばフリューリングスフェスト
続いててんしばの北側にやってきましたが、この辺りはオトナなホテルが立ち並ぶエリアになっています。
ファミリー層がたくさん集まるてんしばのすぐ裏にあるので、急激な空気感の変化に違和感を感じる方もいらっしゃるかもしれません^^;
えんじぇる・はーと、リトルチャペルココナッツ、HOTELリッチモンド
続いては堀越神社です。こちらは聖徳太子が四天王寺を建てた際に、景色の美しい茶臼山に崇峻天皇を祀るための社を建てたことが始まりとされています。
明治時代までは境内に堀があり、その堀を渡って参詣していたのが「堀越神社」の名前の由来だそうです。
古くから「一生に一度の願いを叶えてくれる」と人気の神社です。
堀越神社
堀越神社の北西には一心寺と呼ばれるお寺があります。
一心寺(北側)
一心寺は阿弥陀如来を本尊とする浄土宗のお寺ですが、一部の宗派を除き広く他の宗派も受け入れており、骨仏(一定期間内に納骨されたお骨を砕いてセメントなどと混ぜ、仏像をつくる)の文化があります。
かつて浄土宗の開祖である法然が住んでいたとされ、当時は西側に海を見渡すことができ、まるで極楽浄土のようだったといわれています。
また、ここには「酒封じの神様」として有名な徳川家の家臣である武将・本多忠朝の墓所があります。
彼は大阪冬の陣の際に酒を飲んでいて敗退したことを家康に叱責され、汚名返上のために翌年の夏の陣で奮戦するも討たれ、死の間際に「酒のために身をあやまる者を救おう」と遺言したことから、今でも禁酒を誓う参拝者が訪れています。
一心寺の裏手には三千仏堂と一心寺シアター倶楽という施設があります。
三千仏堂は無数の仏像が並んでいる講堂で、今でも一体ずつ仏像が増やされています。
一心寺シアター倶楽は三千仏堂の地下にある劇場で、舞台演劇やダンス公演をはじめ、音楽ライブや講演など、多目的に使用される施設です。
一心寺シアター倶楽
道路を挟んで一心寺の向かいには安居神社があります。
創建年は不明ですが、元々は少彦名命が祀られており、天慶5(942)年から菅原道真が祀られるようになったそうです。
また、大坂夏の陣で散った武将・真田幸村の最期の地としても知られており、境内には真田幸村像が建立されています。
安居神社。厳かな雰囲気が漂っている
まとめ
今回は天王寺周辺はどんな街なのか見て周りましたが、いかがだったでしょうか。
商業都市・天王寺の裏には、静かで落ち着いた雰囲気の住宅街があったり、古く聖徳太子の時代からの深い歴史を持つ神社仏閣があったりと、非常に多様な面を持つ地域だったのではないでしょうか。
梅田・なんばに直結する駅もあり、ショッピングも楽しめたり、開放的な緑の中で遊べる空間があったりと、老若男女どのような方にもおすすめの街です!
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